フリーランスのための「デザイン思考」の考え方

2019.10.22

フリーランスのための「デザイン思考」の考え方

ビジネスの現場で最近注目されている「デザイン思考」という考え方です。
この考え方はフリーランスにも、経営・運営の考え方として、とても参考になります。

わかりやすい言い方をすれば、「デザイン思考」はデザイナーでないとできないということではなく、
広く色々な仕事、さらに生活の中にも簡単に取り入れてイノベーションを起こすことができる考え方です。
その考え方はディレクターのディレクション業務や見積もりなど、何にでも応用可能な、普遍的なものです。


■デザイン思考とは? ー求められる背景。



デザイン思考(Design Tthinking)は、クリエイティブの現場で、
デザイナーが使っている「思考プロセス」を使って問題にアプローチすることで、
様々な問題の解決や新しい切り口、より良いものを創り出すための思考法です。

ユーザーを中心として、現実の問題を理想(課題解決)に向かってより良く変えていくことと、
デザイナーがデザインを創り出していく目的と、同じなのです。

ここ数年、ユーザーの求めるものは、単純な物欲・所有欲から、
その製品やサービスを選ぶことで得られる「体験」へとシフトしてきました。

持っている人があまりいなく、希少価値のあるものよりも、
自分に色々な「体験を与えてくれる鍵」のようなもの。

例えば車は、かっこいい車、というだけでなく、
車を使って得られる体験(旅行・ドライブ・子育て)など、
CMを見れば様々なシチュエーションでユーザーに「この車を買ったらこんな体験が待っている」と
想像を掻き立てるCMが多くみられます。
それもまた、広く、ふくらませて捉えれば「デザイン思考の結果」と受け取れます。

さて、実際にデザイナーはどんな思考プロセスをしているのでしょうか。


■デザイン思考の5つのステップ




デザイン思考には5つのフェーズが存在します。
難しく考えず、簡単に説明すると、

①共感
 「ユーザー中心」の「デザイン思考」の根幹部分。
 ユーザーが何を考え、何を求めているか、ユーザーの中の欲求(インサイト)を見つけ出します。
 ユーザーへのインタビューやユーザーテストなど、
 ヒアリングだけではなく、世の中のトレンドなど、実際に自分の目で世の中への観察を続けることで
 得られるものです。


②問題定義
 ユーザーの中の欲求(インサイト)をベースに、何をすればそれが満たされるのか、
 解決が必要な課題を見つけ出し、抽出し、問題化する作業です。


③創造
問題化されたものに対して、どうやって問題を解決するか、そのアイディアを創造します。
色々な解決方法を考え、色々な角度、色々な人の意見などを取り入れ、
アイディアを創り出します。


④プロトタイプ化
 アイディアを形します。完成度をもとめず、プロトタイプ(試作)でスピードを重視しながら、
 低コストで、とりあえず形にします。
 アイディアは複数あってもよいので、良いと思われるアイデアを試作していきます。


⑤テスト 
 課題の解決になるようなものになっているか。
 改善点をフィードバックし、再度プロトタイプの修正・検証をしていき、
 完成形へと近づけていきます。

これを繰り返し、質の高いアウトプットを創っていく思考法です。

デザイナーとして経験を積んだ方は無意識に、当たり前にやっていることかもしれません。
ただ、それをデザインだけではなく、商品や経営など、様々な分野に応用していく、
ということはやっていないかもしれません。



■デザイン思考の事例



技術優先で作られていくモノづくりの中で、ライフスタイルを一変するようなプロダクト、
新しい体験をもたらすもの、そんなユーザーファーストな事例の一例を紹介します。

・iPOD
 音楽を簡単に。CD・MDからデータへ。
 音楽を聞くためにはCDを入れたり、MDを入れたりのひと手間がかかったり、
 物理的な大きさの問題をさまざまな試作の末に解決していきました。
 いまでは当たり前のことになっていますが、
 当時はユーザーに新しい「全ての音楽をポケットに入れて持ち運ぶ」をいう体験をもたらしました。

・任天堂Wii
 ユーザー調査の中で出てきた「ゲーム機は親子関係を悪化させる」
 「子どものリビング滞在時間が短くなる」といったマイナス要素をもとに、
 「家族で楽しめる、親子関係を良くするゲーム機」という、方向を定め、
 アイディアを創り出し、商品を開発していきました。
 その結果が、まさに「ゲームに対するライフスタイルを変えたゲーム機」となり、
 一般の人々のゲームに対する認識すら少しずつ変えていきました。



■デザイン思考の応用



デザインはよく料理に例えられたり、料理に似ている部分がありますが、
その前段階に目を向けるのもまた、デザイン思考です。

例えばデザインとは、
ある家の冷蔵庫を開けて、あぁ、これは使えそうだぞ、と食材や調味料を引っ張り出してきて、
それとにらめっこしながら、おいしいレシピを考える。

料理がとてもおいしくて、その家の家族は「うちの冷蔵庫にあるもので素敵な料理が!」
と、今あなたの持っているものにはこんなに素敵な価値がある。

そう気づかせるものかもしれません。

新しい価値を創り出す、そんな大きなことではなく、
価値に気づき、気づかせる。

人は誰でも気づいていないことがあります。
会社やモノ、何でもそうなのかもしれません。

ただ、漫然と仕事をこなしていくのではなく、
今目の前にあるいつもの仕事に目を向け、ユーザーのことを考え、観察し、
試行錯誤していくことで、何かあたらしい「レシピ」をひらめくことができれば、
ひいては自分の能力や価値さえ高めることに繋がるのだと思います。


■デザイン思考おすすめの本



デザイン思考の理解がさらに深まる書籍の紹介です。

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